杉田俊明論文(2022/10)
「グローバル市場参入形態とその戦略的な選択 ~日系流通小売企業のケースからの考察~」
(文頭抜粋)グローバル市場に参入する際、完全所有(自社単独出資・独資)企業の新設形態で参入すべきか、現地企業を含め他社と資本提携(合弁)企業の新設形態で参入すべきか、または、提携はするが出資を伴わない非資本提携(ライセンシング、フランチャイズ契約など業務提携)形態で参入すべきか、あるいは、M&A(既存現地企業を合併・買収する)形態によって参入すべきか。それらの形態をどう使い分けるべきか、どう調整し変えるべきか、どう組み合わせるべきか、リスクにどう対処しポートフォリオを図るべきだろうか。
本国からできる輸出入貿易の形態と違い、参入地域にて直接や間接的に経営に関わりながら行うグローバル経営におけるこれらの課題は企業の戦略的意思決定において、市場参入の企画段階から避けて通れない課題である。後における事業の継続や拡大、あるいはフェードアウトの際においても対応が必須となる課題である。だからこそ、関連理論研究において市場参入形態(Entry Mode)に関する研究は過去も現在も重要なテーマである。
(中略)
本稿は「市場参入形態とその戦略的選択」というテーマにフォーカスし、ケース研究に徹して関連課題について検証と考察を試みるものである。本研究によって得られた示唆はグローバル経営の企業実務において重要であり、同テーマに関する理論研究の深化を促すうえにおいても、一つの試みとして価値あるものだと思う。
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*本論文は筆者が担当する特定調査報告書をベースに、公刊用にアレンジしたもの。同調査報告書は特定関係者や杉田俊明研究室担当業務利用関係者向けに提供するものである。(一般非公開)